願いを叶える為に鐘は鳴る
2018-11-22 20:13 · 4361 words · 9 minute read
はじめに
このゲームはストーリーテリングゲームです。
ストーリーテリングゲームとは、遊ぶ人同士で物語を創っていくのを楽しむゲームです。
ゲームですが明確な勝ち負けはありません。
即興の物語を楽しみましょう。
このゲームのコンセプト
自分で考えたオリジナルの異能力でバトルロイヤルしたい!
このゲームのポイント
オリジナルの異能力は暴力として強すぎても弱すぎてもいけません。ほどほどの異能力を考えましょう。
遊べる人数
4-5人が妥当でしょう。
ゲームのプレイ時間
時間を気にしなくていいときに遊びましょう。
導入
東京都は府中市と調布市の間にある異府市で、ある奇妙な噂が流れていた。
「ある鐘の音を聞いた者はあらゆる願いが叶う」
しかし、ここ異府市にはそのような鐘を鳴らす施設はひとつも存在しない。
なんでも強い願いがある者にだけ聞こえるという。
ーーー
明日はクリスマス。普段は静かなこの町も、このときばかりは活気づく。
「……-ン………ゴ-ン…」
町の喧噪のそれとは明らかに違う。”心に響く”その鐘の音。
「……ゴ-ン……ゴォ-ン………ゴォゥーン!!!!」
あなたは”魂で理解した”。
”そのとき”が来たのだと。
自らの願いを叶えるために”命”を賭けて戦うときが来たのだと。
願いを叶えられるのは最後まで生き残った一人だけ。
戦うべき相手は誰だが知らないが、それも既に”わかっている”。
あなたは決意を新たにし、”日常”と決別した。
準備の前に大切なこと
このゲーム内でキャラクターが死亡する順番は準備が終わってからランダムに決定します。
つまり、どのキャラクターが最初に死ぬのかどのキャラクターが最後まで生き残るのかはこの時点では未定です。
このゲームでプレイヤー(キャラクターのことではない)が目指すのは、後にランダムで決まる死亡順番に沿えるようにバトルロイヤルの描写をしていくことです。
死亡順番に沿えたプレイヤーのキャラクター全員は”願い”を叶えることができます。
「願いを叶えられるのは最後まで生き残った一人だけ」ではないのかって?
その疑問の答えは後ほど。
とりあえず、上記ををふまえて準備に入ってください。
準備
用具の準備
筆記用具とメモ用紙とトランプを用意しましょう。
トランプのAからプレイヤー人数のカードを用意します。スートは関係ありません。
そのカードをシャッフルし、山札として脇に置いておきます。
(例 4人で遊ぶ場合)A,2,3,4の4枚のカードをシャッフルして裏向きのまま山札とする。
キャラクター作成
このゲームであなたが演じるキャラクターを作成しましょう
・キャラクター名
・キャラクターの際立った特徴
マンガ的デフォルメされた特徴を記入します。
他のキャラクターと区別がつきやすいように、常識から逸脱した特徴であるほどよいです。
※キャラクターの叶えたい願いはこのタイミングでは記入しません。
※キャラクターの背景(バックボーン)は、ゲームのプレイ中に他のプレイヤーによって決まっていきます。
異能力作成
・異能力名
このゲームであなたが演じるキャラクターが使用する異能力を作成しましょう。
作成した異能力は他のプレイヤーには秘密です。
・異能力の内容
どのような能力なのかを記入してください。
1.驚愕の第壱段階
異能力を使用した結果だけを描写する。
2.発見の第弐段階
異能力をどのように使用したかを描写する。
3.真実の第参段階
異能力の詳細を描写する。
運命決定
「準備」で用意したトランプの山札から各プレイヤーが1枚ずつカードを引きます。
引いたカードの内容は他のプレイヤーに教えてはいけません。
引いたカードの数字があなたのキャラクターのバトルロイヤルでの順位となります。
(例 引いたカードがAだった場合、バトルロイヤルの順位は1位、つまり最後まで生き残るということです)
願い
作成したキャラクターの願いを記入してください。
ゲームプレイ
目的
プレイヤーたちの目的は、運命決定で決められた順位に沿うようにキャラクターたちに殺し合いをさせ、このバトルロイヤルを成立させることです。
ですが、お互いの順位はわからないままなので、台詞回しやキャラクターの行動でそれとなく自分の順位を伝えてください。
ゲームの終了条件
キャラクターが最後の一人となったら、ゲームは終了します。
ゲーム中でのバトルロイヤルの期間
クリスマスイブ(12/24)から12/31までの、8日間。
ゲームの流れ
このゲームは以下のフェイズに分かれています。
・挨拶代わりフェイズ
・発展フェイズ
・クライマックスフェイズ
・叶えられた願いフェイズ
挨拶代わりフェイズ
このフェイズの目的は、キャラクター同士の顔合わせと異能力を”驚愕の第壱段階”まで発動させることです。相手キャラクターを追い込んで異能力を発動させましょう。
キャラクター全員が”驚愕の第壱段階”を発動したらこのフェイズを終了します。
このフェイズ中では、”驚愕の第壱段階”までしか発動できません。”発見の第弐段階”以降の描写はしてはいけません。
このフェイズは以下の順番を1ターンとしています。
適当な順番でプレイヤーごとに行ってください。
1.相手キャラクターの指名
2.戦う場所の指定
3.背景物の決定
4.戦闘描写
5.キャラクター背景の追加
1.相手キャラクターの指名
このターンで戦う相手キャラクターを指名します。
指名されたキャラクターのプレイヤーは指名を断ることはできません。
2.戦う場所の指定
戦う場所を指定します。異府市内に限りますが、異府市は架空都市なのでプレイヤーが望むロケーションはすべて存在しています。
スゴい高いビルがあってもいいですし、海があってもいいですし、発電所があってもいいですし、雪山があってもいいでしょう。
戦う場所ごとに紙を用意し、その紙に戦う場所の名前を記入します。
この紙をロケーションシートと呼びます。
3.背景物の決定
戦う場所が決まったら、そのターンに登場しないキャラクターのプレイヤーたちだけで、背景物を決めていきます。
その戦う場所にありそうなモノ(流木とか消火器とかブルドーザーとか)を戦う場所のロケーションシートに記入していきます。
登場するキャラクターのプレイヤーは戦う場所にありそうなモノを記入することはできません。
4.戦闘描写
登場するキャラクター同士で戦闘をおこないます。
プレイヤーは任意の順番で戦闘描写をしていきます。
戦闘描写をするときは必ずロケーションシートに記入されたその戦う場所にありそうなモノを描写に組み込みます。
描写に組み込まれたモノはロケーションシート上で×をつけて、もう使用できないことを表します。
ある程度描写をしたら、戦闘を終えます。
「奇妙な復活ルール」
キャラクターは重傷を負ったり死亡したりしても、ゲーム内で一日くらい経つと復活します。
どこまで復活するのかどこで復活するのかは、そのキャラクターのプレイヤーの任意です。
ただし、クライマックスフェイズでは復活しません。
「描写決定ルール」
基本的にプレイヤーが描写したとおりになります。
描写された側がその内容を変えることはできません。
(例 「消火器の中身をぶちまけて攪乱したあと、ナイフを投げる。投げたナイフは相手の脚に刺さる」と描写したらゲーム内でそのとおりになります)
「異能力ルール」
基本的にプレイヤーが描写したとおりになりますが、唯一の例外が異能力です。
異能力描写をすることで描写の結果を変えることができます。
異能力描写をするとき、どの段階まで描写できるかに注意しましょう。
現在のフェイズによって変わります。
(例 「消火器の中身をぶちまけて攪乱したあと、ナイフを投げる。投げたナイフは相手の脚に刺さる」「脚に刺さったと思ったが、ナイフはみるみるうちに真っ赤に溶けて消えてしまった」)
5.キャラクター背景の追加
戦闘をした相手キャラクターの背景(バックボーン)を互いに一つ決めます。
相手に決められた背景(バックボーン)を拒否することはできません。
決められた背景(バックボーン)は、キャラクターシートに記入します。
(例 生まれ故郷の村が燃やされた、犬が怖い、”組織”に属している など)
キャラクター全員が”驚愕の第壱段階”を発動したらこのフェイズを終了します。
まだであれば、次のプレイヤーが新しいターンをはじめます。
発展フェイズ
このフェイズの目的は、異能力を”発見の第弐段階”まで発動させることです。
相手キャラクターを追い込んで異能力を発動させましょう。
キャラクター全員が”発見の第弐段階”を発動したらこのフェイズを終了します。
このフェイズ中では、”発見の第弐段階”までしか発動できません。
”真実の第参段階”の描写はしてはいけません。
あとは、挨拶代わりフェイズと同様です。
クライマックスフェイズ
このフェイズの目的は、異能力を”真実の第参段階”まで発動させることです。
そして、このバトルロイヤルの順位を決定することです。
挨拶代わりフェイズと同様にゲームを進めていきますが、以下のルールが適用されます。
「クライマックスルール」
”真実の第参段階”まで異能力を発動していないキャラクターに対して死亡または瀕死にさせる描写をすることができない。
また、死亡したキャラクターに対して「奇妙な復活ルール」は適用されなくなる。
キャラクターが死亡したらキャラクターシートに順位を記入します。
キャラクターが最後のひとりになるまで、このフェイズを繰り返します。
叶えられた願いフェイズ
すべてのキャラクターの願いは叶えられますが、クライマックスフェイズで決定した順位と運命決定で決まった順位を比べた結果で、「どのプレイヤーが願いを決めるか」が変わります。
運命決定と同じ順位だったプレイヤーは自身のキャラクターの願いを叶えます。
運命決定と違う順位だったプレイヤーは自身のキャラクターの願いを叶えることはできません。
代わりに他のプレイヤーがそのキャラクターの願いを叶えます。
このとき、なるべく真意にそぐわない形で願いを叶えましょう。
順位が低いキャラクターから順番にキャラクターが叶えたかった願いの描写をします。
願いを叶えた世界はすべて平行世界なので、キャラクター同士の願いが相反していても問題ありません。
最後にプレイヤー全員で「……ゴォ-ン……ゴ-ン……ゴ-ン」と発音して終わります。
締めの挨拶みたいなものであり、
”鐘”というのは自分たちプレイヤー自身であったことを意識するための儀式でもあります。
お疲れさまでした。
ダウンロード
デザインノート
不明点があったら
このゲームについて不明点がありましたら、下記のツイッターアカウントへお聞きください。
https://twitter.com/blackpiggybankg
まだまだ、テストプレイが足りていない状況であります。
恐れ入りますがご協力をお願いいたします。