指の手術
2025-11-15 00:00 · 2204 words · 5 minute read
指の手術
コンセプト
ゲームのルールによって感情は再生できるのか?という実験。ゲームのルールによって特定のシチュエーションで起きた感情は再現できると考え、個人的に体験した指の手術の感情を再生する手順として記述しました。
感情再生手順について
これはゲームではなく、ゲームルールによって記述された「感情再生手順」です。一般的にゲーム制作者は、ルールによって様々な感情(嬉しい、悔しいなど)をデザインしています。であるならば、個人的なシチュエーションで感じた個人的な感情も、ゲームルールで再現できるのではないか?という考えから生まれました。
再現する体験について
2024年、制作者が家の中でガラスのコップを落とし、右手中指の外側を深く切ってしまいました。救急車を呼び、病院で止血と仮縫いを行い、その日のうちに帰宅。数週間後に指の手術を行いました。この「指の手術」で体験した一連の感情を再生することが目的です。
この手順の特徴
究極的には実際にプレイしてほしいものではありません。 この一連のルールを読んだことでも感情が再生できると考えています。実際のプレイは1回しか行われない想定です。ルールを読むこと自体が、感情再生の手段となります。
ジャンル
実験的手順 / 感情再生 / パフォーマンス
この手順は以下の特徴を持ちます:
- 実験的手順:ゲームルールによって個人的な感情を再現する試み
- 感情再生:特定の体験で感じた感情を他者に(または自分自身に)再体験させる
- パフォーマンス:3人で行う一種のパフォーマンスアート的側面
目的
患者役のプレイヤーが感情を再現すること が目的です。患者役は何もせず、医者役二人のやりとりを聞いているだけの状態で発生する感情を体験します。医者役はあくまでも患者役が感情を再現できるように手伝う役割です。
プレイヤー人数
基本:3人
- 患者役:1人(感情を再現する人)
- 医者役:2人(手伝い役)
オプション:4人
- 看護師役:1人(患者役の感情に寄り添う役割)
実行までの流れ
この手順は、以下のような時間スケールで進行します:
1. 役割を決める(初日)
参加者で話し合い、誰が患者役で誰が医者役かを決めます。
2. 医者役の準備期間(1〜2週間程度)
医者役は、この期間に以下の準備を行います:
- 準備内容は後述する医者役用ページに内容を参照してください。
重要:患者役はこの期間、医者役用ページを見てはいけません。
3. 「指の手術」の日程を決める
医者役の準備が整ったら、全員で都合の良い日時を決めます。
4. 「指の手術」を実行する(想定時間:15〜30分程度)
決めた日時に集まり、手順を実行します。
5. 半年後のフォローアップ
手順の実行から半年後、患者役の方から医者役に連絡を取ってください。
この連絡は、実際の手術後の経過観察を再現するものです:
- 患者役が能動的に連絡する:半年が経過したタイミングで、患者役から医者役に連絡を入れます(メッセージ、電話など、任意の方法で)
- 医者役は最終診断を伝える:医者役用ページに記載されている「半年後のメッセージ」を患者役に伝えます
- この手順で感情再生は完結します
詳細は医者役用ページに記載されていますが、患者役の方は事前に内容を知らない状態で連絡することが重要です。
役割を決めてから準備を始める
重要:この手順を実行する場合、まず最初に役割を決める必要があります。
役割によって、事前に準備すべきことや読むべき情報が異なります。以下の流れで進めてください:
1. 役割を決める
参加者で話し合い、誰がどの役割を担当するか決めてください:
- 患者役:1人(感情を再現する人)
- 医者役:2人
- 指示役:1人
- 動かす役:1人
- 看護師役:1人(オプション、4人いる場合)
2. それぞれのページで準備を進める
役割が決まったら、それぞれ該当するページに進んで準備を行ってください:
患者役の方は:
- 患者役用ページへ進んでください
- 医者役用ページは見ないでください
医者役・看護師役の方は:
- 医者役用ページへ進んでください
- そこに記載されている準備を行ってください
3. 準備が整ったら実行
全員の準備が整ったら、医者役用ページの手順に従って実行してください。
4. 半年後のフォローアップ
この手順には、実行から半年後に行うフォローアップが含まれます。
手術の実行から約半年後、患者役が医者役A(手術実行役)に最終的な診断結果を尋ねてください。
それに対して医者役Aが診断結果を伝えます。
伝達方法は問いません。
詳細は各役割のページを参照してください。
注意事項
- 患者役の方は、医者役用ページを絶対に見ないでください
- 患者役が事前に詳細を知ってしまうと、感情再生の効果が損なわれます
- 役割を決めてから、それぞれのページで準備を進めることが重要です
FAQ
これは本当にゲームではないのですか?
はい、これはゲームではなく「感情再生手順」です。ゲームのルールという形式を借りて、特定の体験で感じた感情を再現する試みです。
実際にプレイする必要はありますか?
いいえ、必ずしもプレイする必要はありません。このルールを読むこと自体が、感情再生の一つの手段と考えています。
なぜこのような手順を作ったのですか?
個人的な体験で感じた感情を、他者に(または未来の自分自身に)伝える方法として、ゲームルールという形式を選びました。ルールという客観的な記述によって、主観的な感情体験を保存・伝達できるのではないかという実験です。
デザインノート
気が向いたら!